絶望の長い午後

発売前日まですっかり忘れていたが、5月29日発売のコミックバーズあびゅうきょ先生の読みきり『絶望の長い午後』が掲載されていたので、立ち読み。いやお金なくて。
相変わらず皮肉と絶望に満ち溢れてていた。手元に欲しいとは思うが、雑誌に掲載されているほかの作品にあまり魅力を感じないので悩みどころである。
お話は絶望男を救済するための病院というもので、単純に言ってしまえば「肉体と魂を分離することにより魂を救済する」装置を見せられて、肉体を捨てる──自殺する覚悟があるかと絶望男に選択を突きつけるという物語。結論は、言わずもがなであろう。絶望男だもの。
話の作りこみといい絵といいキャラクターといい、力が入っているなあと感心する。
──だが、思うのだ。寡作でクォリティの高い作品を出す作者と、平均点程度の作品をコンスタントに出せる作者と、どちらが市場で評価されるか。
ただ、今の世の中、寡作の作者であっても作品を発表する場がある。それは読者にとっても作者にとっても幸いなことだろう。