やっつけ仕事の話

近くにある野原は国有地だったのだけれど、払い下げられていて。
ずいぶん強気な値段だなあ、売れるのかよと思っていたらほどなく買い手がついた。不動産屋だ。何区画かに分割して宅地として売るようだ。やる気のない従業員が二人、何も無い場所に机とパイプ椅子を置いてほげーっと一日中たむろしてて。そんな姿を見てて土地を買う奴おらんだろうと思ったら、いたらしい。
ほどなく工事を開始。基礎部分を掘っていたのだが、犬小屋かと思うくらいに浅くて曲がっていて。シャベルカーを使って、どうして曲がった穴が浅い掘れるんだ。
その後資材と機材の搬入等が続いたが、
「どうしてこんなにいい加減な仕事が出来るんだ」
と思うくらいのいい加減さで。
どーして礫石の山はぐちゃぐちゃだわ、道路に泥がはみ出しても片付けないわ、ひどいもんである。
そのへんを見ていたら、不動産屋は最大限の利益を出すために下請けの建築業者にギリギリの価格で仕事を請け負わせたんだろう。たぶん使われる材料は最低品質、安全基準に抵触しない程度に手を抜けるところは抜きまくり、いやもしかしたら欠陥住宅が出来上がるのかも。業者のモラルはむろん最低。
 
ま、自分のじゃないから何が出来上がってもいいけれど。住宅購入を決めた人、工事過程を見に来ないんだろうか。生涯で一度の大きな買い物だというのに。一度でも現場を見たら購入とりやめるだろうな。