毎朝のことだが、車のフロントガラスは凍り付いていて。
車内で暖房を強めつつ、溶けるのを待つ。
今までもそうであったはずだが、今日、その氷がつくる規則正しい紋様がものすごく美しいと思えた。
作ろうとして計算された芸術ではなく、自然法則がつくりだした芸術。おそらくは適切なシミュレーションを作成されば再現できるであろう、数学的な美。
それに心奪われ、またいままで気づかなかった自分の不明を呪った。